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【ネタバレ】小栗旬主演ドラマ「BORDER」最終回感想・考察

BORDER (角川文庫)
こんにちは。はまやん(@usagi_gadget)です。

今日は小栗旬主演のテレビ朝日系ドラマ「BORDER」の最終回の感想と考察でも。

まぁ考察というほどのことは出来ないんですがとにかくすごいドラマだったので。。

※以下ネタバレ含みます

 

ドラマ全体の感想

“死者と対話できる刑事”といういかにも海外ドラマにありそうな設定でちょっと観る前はどうかな〜と思っていたのですが予想に反してめちゃくちゃ面白かったです。一話完結のストーリーは被害者である死者が犯人を暴露しそれを主人公が追う、というワンパターンなものではなく、死亡したのが被害者ではなく犯人だったり死者が記憶喪失だったり、死者の訴えた犯人が実は犯人じゃなかったり…と毎回パターンを変えてきていて飽きずに楽しむことが出来ました。

キャラクターは小栗旬演じる主人公の石川、同期の立花(青木崇高)、上司の市倉(遠藤憲一)、検視官の比嘉(波瑠)の4人を中心とし、更にアングラな世界で働く情報屋の赤井(古田新太)や便利屋スズキ(滝藤賢一)など個性的なキャラクターが多数出てきますがどれもくどすぎることなく、小栗旬をバランスよく盛り立ててるといった感じでとても見やすいドラマでした。全体のダークな雰囲気やBGMも合っていてさりげなくも綺麗な演出だなぁと感じました。

 

衝撃のラストを迎えた最終回。”BORDER”の意味とは?

さて、問題はここからです。

これまでの話では、石川は死者に感情移入し犯人を憎むあまりしばしば暴走気味でした。最終話ではついに越えてはいけない一線を越えてしまうのか!?という部分がテーマとなっていましたが…。

最終話の犯人は何の罪もない9歳の少年を”悪を遂行する”という目的のためだけに殺したサイコな殺人鬼、安藤(大森南朋)です。裏世界のスズキやサイモン&ガーファンクルすら嫌悪感を示すほどの卑劣な犯罪。少年との対話から犯人を絞り込んだ石川ですが、周到な計画を立てていた安藤は一切の証拠を残しておらず逮捕することが出来ません。スズキを使い証拠の捏造を試みるも失敗。憤る石川に向かって安藤は「絶対的な悪(自分)を止めるには絶対的な正義を持って自分を殺すしか無い」と言い切ります。しかしそれはもはや刑事ではなく、殺人者としての道に足を踏み入れることを意味します。

黒い感情に支配されつつある石川に対し市倉や比嘉は「深入りするな」「痛みに支配されるな」と警告を発し、かなり後ろ暗いことの多そうな赤井ですら「敵がしくじるのを待つしか無い。焦らずに」と助言をするのですが少年の葬儀に出席した石川は感情が爆発、安藤をマンションの屋上に引きずっていき脅しをかけるのです。

屋上にて安藤を落とす寸前のところで支え「死にたくなければ自白しろ」と脅す石川。それに対し安藤は「あなたはなにもわかっていない。あなたは正義の為に死ねると思っているでしょう?私も同じです。悪を遂行するためなら死ぬことが出来る。」と言い放ちます。さらに「私はそのためなら人を殺せるが、あなたには出来ないでしょう。その差は一生埋まることはない」と。

図星だったのか、石川は一度は安藤を屋上側に引き戻しますが、次の瞬間…

放心したような表情で一思いに安藤をマンションから突き落とすのです。。。。

すさまじい衝撃。

直後、我に返り声にならない叫び声を上げながら涙をこぼす石川。恐る恐る下を見ると頭から血を流しおそらく死んでいるであろう安藤の姿が。

一線を越えてしまったことを自覚し苦しむ石川の肩に手がかけられます。相手は死者となった安藤。

そして一言

「こちらの世界へようこそ」

そこで暗転し終わり。

かなりの衝撃でした。BORDERというのは正義と悪の境界線のことだったのか、、最終話のタイトルは『越境』。最近のドラマでは一番じゃないかな。

 

ラストシーンの解釈

さて、このラストには少しおかしな部分があります。

ドラマの中では死者と生者(石川)の間にはいくつかのルールが存在します。
例えば死者と対話するには石川自身がその遺体と対面していなければならないとか、石川の意志で死者を呼び出すことは出来ない(相手が出てくるのを待つしか無い)などです。そういったルールの一つに「死者とは触れ合うことが出来ない」というのがあります。これは一話から徹底して守られているルールで、どんなに近づいても石川と死者が接触することはありませんでした。また最終話の中で亡くなった少年に対し「指切りは出来ないけど約束する」という発言をしたことによりこのルールは確実なものとなりました。

しかし、ラストシーンでは死者であるはずの安藤が石川の肩に手をおいています。これまで徹底して守られていたルールが最後の最後で崩れるわけです。これはどういうことなのか…?

普通に考えれば安藤が死に、石川は生きたままなのでしょうが、このルールを考えると「安藤が実は生きている(死体は石川の妄想?)」もしくは「石川も既に死んでいる(直後自ら命を断った?)」という可能性が考えられます。
しかし二人共生きているとすると「こちらの世界にようこそ」という台詞が成り立たない(石川は一線を越えなかったから)ので二人共死んだ?という余計後味悪い結果になります…w

安藤だけが死んでいるのであればわざわざルールを破らせる必要はなく、単に声をかければいいだけの話ですからね。これをどう解釈するかはあなた次第…になるのかなぁ。
これ、続きがなかったらみんなモヤモヤしたままなんだろうなぁ。。

個人的にはご都合主義でもいいんで安藤が実は生きていた&安藤の死は妄想っていう感じでスペシャルドラマとか二期やってほしいなぁと思ってます。もしくは通常の解釈通り安藤は死んだけど掃除屋とか使って証拠隠滅し刑事を続ける。堺雅人のJOKERのように捕まえられない悪人に私刑を下していく、、というような展開も面白いかもしれません。

僕の考察ってこの程度ですすんませんw

雑感

最後にですが、このドラマはとにかく小栗旬の演技がすごかった!

違法な手段まで用いて徹底的に犯人を追い詰めるときの鬼気迫る表情や死者に感情移入し涙をこらえる表情、そして最後の正義と悪の境界線に立ち葛藤する演技。特に冷酷になればなるほど目の光が消えていくというか、表情が死んだように見えるのがすごいなぁと思いました。元々演技力のすごい俳優さんではありますが、今回のドラマで再認識した感じです。

終わり方には賛否あるだろうしモヤモヤ必須ですが、すばらしいドラマだったと思います!

僕は続編に期待してますけど!

長くなりましたのでこのへんで。

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